にぎやかな街並みを

「収容の場」から「すまいの場」へという考え方をもとに計画した特別養護老人ホームです。 いびつな形状の敷地に要求された面積を確保しながら、住宅としての豊かな環境をいかにつくりだせるかが課題でした。この計画では、4300㎡という大きな建物を1つの大きな「施設」ではなく、個々の家々が集まった「街」のようにつくることを提案しています。プライバシーを確保し、中庭をつくりだす分散された住宅スケールの「家(居室棟)」を、敷地形状に合わせて折れ曲がった「街路(メイン通路)」がつなぎます。それぞれに自立したような家々と中庭が様々な表情を見せ、それらを街路空間が結び付けることで、統一感のあるにぎやかな街並みをつくりだします。