人が集まる家

この住宅は故郷であるこの場所に住むことを決めた私たち自身の住まいです。通りに面した部分をダイニングキッチンとし、内部の生活が外に漏れだすよう計画しました。以前商店街だったこのまちは、通りに面して土間のある建物が多くあります。小さなスケールのまちの中に、こういった土間を利用して、その中の生活や活動が外ににじみ出てくる住まいがぽつぽつと出てくることで、まちが変わるきっかけになると考えました。
「人が集まる家」には新しいコミュニティがうまれ、それがまちににぎやかさを与えます。朝、近所の人とキッチンから話をし、仕事に出かける人と挨拶をする。午後にはこの縁側に人々が腰掛け、世代を超えて会話が始まる。そういったことがまちのなかでぽつぽつと起こってくること。

わたしたちは、リビングルームに入ってくるやわらかいひかりや通り抜ける風、まちの気配を感じ、大きなテーブルで気の合う人たちと食卓を囲む喜びを感じています。好きなものに囲まれ少しずつ愛着のある場所へと成長しています。